テーマ:天岩
のえるさん
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「えー?進展してねーの?」
ケータイの向こうでみっくんの声が笑って聞こえる。
「天城って奥手なのか?小鉄の押しが弱いのか?」
「知らねー!」
天城と付き合いだして三ヶ月。
まったくの進展ナシ。
マイペースが売りの俺もちょっと焦る。
手も繋いだことないなんて、みっくんには言えねー!!
「明日デートなんだろ?進展したら報告な!小鉄!!」
みっくんのにぎやかな声とともに通話は切れた。
翌日ーー
「よぉ、天城!いい天気だな!」
「そうだな」
スポーツ用品店行って、飯食って、映画観て。
なんてことないデートだ。
(周囲には寂しい男二人連れに見えるだろうけど・・・)
「任侠ものが良くねー?」
「・・・いや。まぁ・・・。お前が言うなら・・・」
「じゃ、この任侠漢気一本道〜関東VS撲滅戦争〜な!!」
ワクワクして思わず天城の手をとって歩き出していた。
勿論、無意識。
だから天城の顔が赤くなってたなんて気づいてなかった。
コーラとポップコーンを買って、映画に見入る。
ハラハラしたりドキドキしたり、映像に引き込まれる。
「楽しかったか?」
「ったりめーだろ!あー、最高〜〜!」
もう日暮れだ。このままだとこれでお別れ。
ふと昨日のみっくんの言葉が蘇る。
「キスもまだなのか?」
付き合って三ヶ月。
キスもハグもまだない。
ここは腹を括るか・・・・。
「小岩」
「ふぇ?な、なんだ?」
天城を見上げると、これまでになく優しい笑顔の天城が居た。
「今日は楽しかった」
「そ、そだな」
「また誘ってもいいか?」
「おう!!」
「・・・キスしていいか?今」
「おう!・・・・ってはいぃぃぃぃ!?」
生まれて初めてのキスはすっげードキドキした。
多分、次のキスもドキドキすると思う。
でも俺はスッゲー幸せだと思う!
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